身長順に並べるために、全員整列させられた。それまで気が付かなかったが男しかいない。私は男女共学だと思っていた。隣にいた同期に「女子は別な建物なのかな?」と聞いてみた。同期が変な顔をして「なに言ってる?ここ男子校だぞ!」と言う。私はずっと勘違いをしていたらしい。
全員散髪に行かされた。丸坊主である。私は中学の時から坊主頭なので、行かなくていいだろうと思っていたら、ダメ出しをされた。五厘刈りである。隊内の売店(PX)の散髪屋さんに行くと、何も言わないのに五厘刈りにされた。一人1分位の早さである。階級によって散髪時間が違うらしい。我々3等海士は1分である。ちなみに、海上自衛隊の階級章は、2等海士から海将まで全て桜のマークが付いている。ところが3等海士だけは桜のマークが無い。海上自衛隊最低の超貴重な階級である(現在3等海士という階級はありません)。よくゴミと言われた。
普段の生活は、全て指導生徒が教えてくれる。食堂でのお盆の持ち方、椅子の座り方、食事の仕方、風呂の入り方、ベッドの作り方、裁縫、革靴の磨き方、掃除の仕方、作業服のたたみ方、何から何まで教えてくれるが、優しくない。指導生徒に言わせると、入校式が終わるまではお客様だから、優しくしているそうだ。