ゴールデンウイークが終わるとプールでの水泳訓練が始まる。小学生の時に25m泳いだきり、中学校にプールが無かったので、久し振りのプールである。
プールに行って驚いた。デカイ!50mプールである。準備体操が終わると、教官が「アップ1000 !」と言った。アップ1000って何だ?謎は直ぐに解けた。1000m泳げということだった。無理だと思っていると、他の同期たちは、次々と泳いでいく。50mプール往復10回である。腹を決めて泳ぐことにした。25mで立とうとしたら、溺れてしまった。このプールは水深2mだった。途中で立てないのだ。何てプールだ!
時間切れでプールから上がらされた。「検定やるそ~!」初日から水泳検定だった。「とにかく50m泳げ!」それが検定だった。直ぐに結果が発表された。私は何とか合格。不合格だった者がいた。通称「赤帽くん」赤い水泳帽を被るからだ。赤帽になると、毎日放課後は水泳訓練である。赤帽くんは「タニシ」「ドジョウ」「コイ」の3段階に分かれている。沈むのがタニシ、底を泳ぐのがドジョウ、合格間近がコイである。
赤帽くんを教える体育科教官が凄い!オリンピック選手を育てた教官たちだ。学校の先生が水泳を教えるのとは違う。赤帽を卒業してきた同期は、驚くほど泳ぎが上手くなっていた。赤帽くん恐るべし!