学校には、体育という名の訓練の時間がある。
更に水曜日の7・8時限目には特別体育という時間があった。
水曜日の5・6時限目に体育が入っていると、7・8時限目は特体で、それが終わると部活である。
これでもかというくらい体を酷使させられる。
魔の水曜日である。
体育は主に、ラグビー、水泳、ハンドボール、武道である。
どれもキツイだけで楽しくない。
武道は、柔道・剣道・相撲のどれかである。
柔道ならまだよかったが、我が25期はなぜか相撲だった。
1年の時に相撲になると、2年の時も3年の時も相撲である。
相撲の時期は冬である。
直に回しを絞める。
敷地内に立派な土俵もある。
もちろん屋外�である。
しかし土俵のある場所が悪い。
官舎の直ぐ近くにある。
よく官舎の奥様達が連れ立って見に来ていた。
クリクリ坊主の少年が裸で相撲を取るのは、見ている人にとっては面白いのかもしれない。
2年生の時に、若島津関が若い力士を数人連れて、相撲を取りに来た。
力士を近くで見るとでかい。
若い力士と相撲を取ったがビクともしなかった。
相撲が終わって、若島津関たちは、私たちが普段使っている浴室で風呂に入っていったらしい。
辛い訓練の合間の息抜きとなった。