家に帰って1時間ほどして深緑色のライトバンが来た。降りてきた人はスーツを着ていたので、自衛官には見えなかったが、自衛隊の人らしかった。
家に上がってもらって母親と一緒に一通り説明は聞いたが、よく分からなかった。母親は何事か?と言っていた。とりあえず願書を書いてください。と言うので書いた。陸・海・空に○をする箇所があった。「どこを希望しますか?」と訊かれたので、「少し考えてもいいですか?」と答えると、「ダメです!直ぐに決めてください!」「今日が締め切り日なんです!」と言う。だから直ぐに来たんだと納得した。
募集人数は、陸上が250名、海上が60名、航空が50名。全国でこの人数だと知ったのは一次試験に合格してからだった。私は車酔いをしたのでトラックに乗るイメージが強い陸上は外した。航空より募集人数が10名多い海上に○をした。山育ちなので、船が揺れることを知らなかった。知っていれば航空にしたかも?
願書を書き終えてから、自衛隊の人に学校の成績を訊かれた。360人中100番位と答えると、すごく落胆しているのが分かった。「試験は難しいんですか?」と訊ねると、「福島県でトップの高校に合格する位のレベルが無いと受かりません。」「え~っ?自衛隊ってそんなに難しいんですか~?」