「護衛艦はるな」は佐世保の立神岸壁に「護衛艦くらま」と停泊していた。
この艦が実習先である。
ラッタルを上がり舷門で当直士官に着任の挨拶をした。
次に士官室で艦長、先任海曹室で先任伍長と電信長に挨拶をした。
最後に電信室で挨拶をした。
着任した日は当然に当直と思っていた。
ところが当直士官から「身辺整理が終わったら上陸しろ」と言われた。
「行くところがない」とこたえると「四ケ町に行け」と言う。
「はるな」は出港が多く、いつ上陸できるか分からない。
だから上陸できる時に上がれということのようだった。
さすが訓練の2群。
追い出されるように上陸して、言われた通り四ケ町に来た。
アーケード街の入口付近の店に、佐世保バーガーと書かれていた。
昼ごはんを食べていなかったので、話のネタに食べてみた。
普通のハンバーガーだったように記憶している。
行くところもないので、アーケード街をぶらぶら歩いた。
夜になり定食と書かれている居酒屋に入った。
未成年なのでお酒を飲むつもりはなかった。
カウンターで定食を食べていると、隣の席に年配の男性が座った。
その男性は焼酎のお湯割りと定食を注文した。
定食が来るまでの間、美味しそうに焼酎を飲んでいた。
つづく