年に1度体力検定がある。
海上自衛隊生徒は体力検定1級を目指さなければならない。
種目は、1500m持久走、50m走、ハンドボール投げ、懸垂、走り幅跳びの5種目である。
各種目20点満点で、全種目10点以上、合計80点以上だと体力検定1級となる。
20点満点の基準は、1500m持久走5分、50m走6.4秒、ハンドボール投げ40m、懸垂20回、走り幅跳び6mである。
点数を稼げるのは、1500m持久走と懸垂である。
この2種目は正に体力勝負、満点を狙う。
問題は残りの3種目である。
50m走は生まれながらの素質である。
ハンドボール投げは、普段投げていないと投げられない。
走り幅跳びに至っては、陸上部でもない限り5m以上跳ぶのは難しい。
ところが、体力検定の前になると放課後、苦手な種目についての特訓が行われる。
別名「あすなろ会」である。
明日はなろう1級にと言うことらしい。
ハンドボール投げと、走り幅跳びは、体力と言うより技術面が大きな要素を占めているような気がする。
1級になると、体力徽章(銀)を制服に着けることが出来る。
水泳検定も1級になると、体力徽章(金)を着けることができる。
同期の中でも金を着けていたのは数名だけである。
ちなみに、水泳がそれほど得意ではない私は、卒業まで銀だった。