柔道大会のお陰で、大切なゴールデンウィークが潰れてしまったことは前回お話しした。
ただ潰れたと言っても帰省が出来なくなっただけで、休みが全て無くなったわけではない。
そこで残りの休みを有意義に使おうと、原付免許を取りに行くことにした。
学校の規則では、在学中は原付免許の取得は禁止されている。
しかし、広島市の試験会場に行けば免許は即日交付だ。
警察にでも行かない限り、免許を取得したことは学校には分からない、と思った。
早速、連休の中日に江田島役場に行って、住民票を取得した。
その日は、島内の本屋で買った原付の練習問題を一生懸命に勉強した。
一夜漬けである。
翌日、フェリーで広島に渡り、試験会場で受験した。
受験後しばらく待っていると、電光掲示板に合格者の受験番号が表示された。
合格!
交付窓口に行くと、免許証を渡された。
半日で終わってしまった。
中学の時から乗りたかったバイクに乗れると喜んだのはいいが、自衛隊はそんなに甘くはない。
翌年、ある事から、免許取得が学校に分かってしまった。
4年生にもなって、4月から6月末までの3ヶ月間、上陸止め(外出禁止)となった。
まさに塀の中の生活になってしまった。